タイの徴兵制度/くじ引きで決まる運命の分かれ道

タイには18歳になったら兵役予備役登録を行う必要があり、21歳になったら課される半年～2年の徴兵制度があります。
近隣の国と領有権を巡った小さなイザコザはあるものの、タイは第2次世界大戦に日本軍と一度衝突して（タイ側の死者138人、日本側の死者141人。その後タイの独立と主権、そして日本軍の通過を認める同盟国となる）それ以降は大きな戦争をしてきていません。

中国などの領土拡大路線を突き進む国と国境を接しているわけでもないのに、なぜ徴兵制度があるのか？疑問に思いますよね。

その理由は、タイのお金の流れにあると言われています。

タイで徴兵制度が存在する理由

2014年、タイはクーデターにより軍事政権が実権を握る事となり、それまでの予算を大きく見直しました。

最もその予算の影響を受けたのが、学問と軍事だと思っています。

もともとタイでは高校生の就学にお金はかかりませんでした。
しかし、軍事政権が発足して以降は1年間に5000バーツがかかるようになりました。
（留学生が多く英語を学べる外国語学校であれば5万～10万バーツがかかるようになっています）
軍政権は、「何も知らない愚かな民衆の方が御しやすい」という思惑を持っているようで、この政策によって就学率はさらに低下しました。

そしてその分の予算がどこに行ったのか？それは軍事です。

軍は多くの予算を確保するために徴兵制度を利用しており、多額の予算をつける理由としていると思っていいでしょう。軍政権になってからは中国から軍船や戦車を大量に購入しており、もはや軍政権に政治を任せていられないと民衆の不満は年々高まっているのが実情です。

政権が変われば、徴兵制度に見直しが行われる可能性が十分にあります。

タイの徴兵制度の仕組み

タイで徴兵されるかどうかはくじ引きで決まる

タイの徴兵制度は、いわゆるくじ引きによって決定されます。

徴兵希望者はくじを引かずに徴兵に参加する事ができますが、それ以外の18歳以上の男性はくじを引かされます。

くじは毎年4月に行われます。
くじ自体は公平な物であり、赤札と黒札の２つに分かれています。赤色だった場合は兵役が決定と黒色だったら兵役免除。ハズレが明確ですね。
徴兵担当者や家族などのギャラリーが見守る中、ある種イベントのような形で行われます。

基本的にこのくじ引きは強制されるものですが一応例外もあります。

在学中の学生、病気療養中の者、仕事の関係で、29歳まで先延ばしする事もできるようです。

しかしそれ以外は認められておらず、
結婚生活を送っているにもかかわらず2年間兵役に就くことになる者、出家してお坊さんになっているのにもかかわらず徴兵される者、泣いても叫んでもこのくじ引きの結果は変わりません。卒倒者が続出するため、話題になる事も多いです。

タイの徴兵期間

くじ引きによってはずれを引いてしまった人は、2年間の徴兵義務を負う事になります。
大卒の場合は1年間。
くじを引かずに志願して徴兵を受けた希望者は6カ月～1年間短縮されます。これによって、自ら徴兵を選択する人も多いとか。

タイの徴兵制には例外も存在する

徴兵制度には唯一例外とされている人たちがいます。
それはレディボーイ、つまりニューハーフです。

さらに言うと、ニューハーフの中でも「豊胸手術を行った、胸のあるニューハーフ」に限られます。胸がなければ徴兵の対象、あれば対象外と言うわけです。

胸のあるニューハーフは、男しかいない兵所でレイプ被害に遭う可能性が高くなる（シャワー室・寝所が共同）ため、徴兵制度の対象外とされているわけです。

タイ人と日本人の子供、多重国籍者の場合

タイ人と日本人のハーフで、二重国籍者の子供も徴兵の対象となります。
20歳から21歳までの間にタイ国籍を捨てる事で、徴兵を免れる事ができます。

おわりに

もしもあなたがタイと日本の二重国籍を持つ男性の場合、タイ国籍を保有していると徴兵の義務が生じます。
国籍離脱は20歳からしか行う事ができませんので、時期になったらどうするか考えてください。

Warning: Trying to access array offset on value of type bool in /home/mshuichi/thai-bride.net/public_html/wp-content/themes/jin/cta.php on line 8

Warning: Trying to access array offset on value of type bool in /home/mshuichi/thai-bride.net/public_html/wp-content/themes/jin/cta.php on line 9